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「美容院」という果てなき旅の終わり。 - 2015.02.27 Fri

長年探し求めていた美容院に,こうもあっけなく出会うことができた喜び。


ポストに入っていたクーポン付きチラシは,有効期限が2月末だった。
そのぺらぺらの紙を持って,おそるおそる美容院に出かけた。

新しい美容院を開拓するとき一番恐れるのは,入ってすぐの雰囲気だ。
うわっ,間違った。と思っても,入ったらもう出ることはできない。

自動ドアが開くと,パーマ姿のおばあちゃんが二人。
店員も誰も出てきやしない。

しばらく待ってみた。

肩くらいまで髪の伸びた男性が不意に現れ,こちらに近づいてきた。

「予約はしていないんですけど」
「受付はあちらです」
あまりに小さい声,あまりに覇気のない様子を見て,
瞬時に,この人に当たりたくないなぁ~と思ってしまった。

それから受付に行ってみると,この店の全貌が明らかになった。
3人目となるパーマのおばちゃんを発見。
そして,店員は3人のようだ。

少し白髪のおじちゃんが受付に立っていた。そして衝撃の第一声。
「今日はなに?」
「あ,カットです」
「ここに名前書いてよ。1時間待ちだけど。どうすんの?」

1時間も待つんだから,別の日にしな。といいたげなその表情・・・
の前に,なんて雑な対応なんだ!!

「いやぁ~。・・・待ちます」
髪を切るスイッチが入っていたため,ここでやめるわけにはいかない。

そして待合場所にて雑誌でも読もうかと思った時,
たまたま1人の男性客が入ってくるのが見えた。

(知ってる知ってる知ってる・・・あの人どっかで見た。誰だっけ?)
椅子に座って思いだしたのだが,
毎日行くスーパーの店員だった。
彼がお惣菜に半額シールを貼るのを,横で待つ私。
貼ったら取る私。
そうだこの構図。
知らないはずはなかった。

待合場所でその男性と二人になり,
うつむいたまま,ヘアカタログから顔をあげることができない。
同じ本をもう3回も,1から読み直ししている。

(1時間待ちなんて地獄だー。早く,早く私の名前を呼んでほしい)
その場を離れたくて,心の中で何度も願った。

解放の時は,1時間もせず訪れた。

さっきの白髪のおじちゃんに呼ばれたのだった。
私が上着を脱ごうとすると,
「いい,いい。着ときなよ」
(エッ?髪入らない?普通脱がせない?)と思ったが,
言われるがまま,上着も脱がずあのビニールに手をつっこむことになり。
暑い。

「今日どうすんの?どこ切るの?」
短いのに?と言わんばかりの顔である。

「これくらい」
髪を上げてみせると,
「わからんよ」

「雑誌を見せて説明してもいいですか?」
「持ってきてよ」

さっき熟読したはずのヘアカタログだが,改めてみると内容を全く覚えていない。
そうだ,惣菜のことで頭がいっぱいだった。
結果,別なカタログをぺらぺらめくって,

「これくらいでいいです」
ほんとかうそか分からないが,適当に指さして答えることになる。

そして,おじちゃんのカットは始まった。

ザツー。
頭を叩かれているようで痛いのだ。

雑だが,途中から鏡を見てニヤニヤせずにはいられなくなった。

そうだよ。そういう髪型にしたかったんだよ!!
とあふれ出す感情で,笑わずにはいられなかった。


そして1時間もせずに終了した。
髪も洗わなかった。そもそも,そんなサービスは入っていなかったようだった。
しかし,時間短縮。お金削減。今日の私には,なんて合理的。

お金を払うときにも,
あの煩わしい住所や電話番号,誕生日,
極めつけは「休日の日に何をしていますか?」「趣味を教えて下さい」
という類のアンケートも一切なし。

前々回いったところでは,アンケート攻め。
お客さんとのコミュニケーションを図るための質問だろうと思っていたが,
髪を切っている間,一言も話しかけてこない女子。
丁寧すぎて,ショートからちょっとショートにするのに2時間以上。

前回行ったところでは,
住所・電話・誕生日を書かないと髪を切らないと言われた。
そしてそのあられちゃんみたいな女子は,
私のような客に出会い,非常にムスッとしていた。

それなのに,このお店は何も求めてこないのだ。

「あのー,今までイロイロ転々としてきたんですけど,今日はすごく良かったです」
お金を数えているおじちゃんに向かって話しかけると,相手は顔も上げず言った。

「あぁ,そう。よかったね。」
整髪料でベタベタになった400円のおつりを,こちらに差し出してきた。

なんだこの店はぁ~!!!この対応はぁ~!!!

「よかったんなら,また来たらいいよ」
「あ,はい。また来ます」


嬉しいのか悲しいのか,
不思議な感覚のまま,行きつけの美容室を見つけた喜び。


ナノチカ


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ナノチカ

Author:ナノチカ
深い森の奥に,
小さなフェルトケーキのお店がありました。
そこでは,工場長のナノチカと
パティシエのぶぶにゃんが,
毎日楽しく働いています。

「いらっしゃいませ~。」
今日も森の奥では,ぶぶにゃんの
元気な声がひびきます。

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